IZACAFE coo-kai Blog:ソラニン

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ソラニン

2009年12月11日

海外を放浪した過去を持ち、現在はスポーツジムで働く常連客 スーさん。



彼は美味しいフレンチこそ作れないが、coo-kaiでは「スベリ知らずのスーさん」の異名を持ち、常に僕たちに笑いと話題を提供してくれるナイスガイだ。


そんな彼がある夜「オーナー、『ソラニン』って知ってますか?」と。


今度映画化される漫画って事ぐらいしか知らず、原作も読んでないよ?と告げると、ちょうど持って来てるからと貸してもらった。





ソラニン



なかなかドップリと本やマンガを読む時間も以前ほど作れなくなってしまってきていたけれど、ソラニンは全二巻。帰宅してその夜のうちに読ませてもらった。





ざっとあらすじだけ触れると、


大学を卒業してもなお芽が出ないままバンド活動を続ける彼氏と、「とりあえず」と就いてみたものの、そのOL職を辞めてしまったばかりの彼女との物語。



青年期に誰もが一度は投げかけてみる「自分ってホントはどうしたいの?」なんて自問と「まだよくわかんないんだよねコレが。」という『等身大のこたえ』。

そんな自由と希望と現実がぐちゃぐちゃになって、それでも毎日はやってくる中で、ついついその身を落とし込んでしまうモラトリアム。



将来の選択肢にいくら決断猶予を設けたって、ふと振り返れば結局のところ延滞料金はついてるんだよなぁ~と気づいたとき、彼らはバンド活動を通していったい何を描くのか?ってオハナシでした。



ありがちなサクセスストリーなんかじゃないだけに、台詞や情景がスーっと入ってくるって言うか。

読み終えて「あー俺にもこんな時期あったなー」なんて思ってしまったのは老いた証拠か(汗)



それでも、「就活かオモテナシ業か?」とか「帰省か上京か?」とかで将来を憂いていた大学卒業間近のアノ頃の甘酸っぱい感覚を久々に思い出せたのは、この作者の若者の心を描くチカラのおかげ。



海岸でみんなで花火をしながら「花火ってキレイだけれど、世界のどこかではその火薬で人も殺している。僕たちはこの日本で奇跡的に平和な瞬間を味わっているのかも。」なんてシーンには、愛しさすら覚えてしまいました。



苦労しながらも必死に日々を歩んでいる大人にとっては「携帯小説風の幼稚なマンガ」ともとれるだろうし、読み手を選ぶ作品かもしれない。



それでも、この作品が今世間で人気になっていたのは、こんな登場人物たちのような若者が溢れているって世相をよく表していると思う。




映画のトレイラームービーを見てみて、コミックのニュアンスが感じ取れました。






公開されたら、スーさんや邦画好きなアキトと一緒に観に行ってみようかな。




ちなみに、ソラニンはジャガイモの芽に含まれる中毒性の毒だ。



「いつか食べよう」と思って戸棚の奥にしまっておいたけれど、いつの間にか食べられなくなって捨ててしまった経験。



そんなことを繰り返して、今の僕たちはあるんだろうねーなんて。



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