BAR No'Age
2007年07月04日
5月中旬に袋井での営業を終えたBAR No’Ageが、ついに静岡市での営業をスタートさせました!
・・・「ついに」と言ってもOPENは6月下旬。
21日のレセプションにもお招き頂きながら、さすがにcoo-kaiをほっぽりだして駆けつける度胸はなく断念。
なんだかんだで2週間もたってしまった昨日のcoo-kai定休日
にお邪魔してきました。
昨日の出発はのんびりと午後3時。
はやる気持ちを抑えつつも高速道路を一路東へ。
途中、焼津さかなセンターへ立ち寄って腹ごしらえ。
海鮮丼も気になったけれど、ここはやっぱりスーシー!

ウニ・いくら・穴子は俺的にメッシ・ジーニョ・エトー並の3トップ。
間に割って入ろうとしている赤貝はさしずめアンリ?
・・・さておき。
静岡市街中をブラブラして浴衣なんて選んでいたら日もすぐに暮れ、さぁ向かうは新生No’Age。
招待状に載っていた地図をたよりにたどり着くと、見覚えのあるエントランス。
ハイド&アウトの代名詞。
外界と店内とを隔てていた、あの重厚な木製の扉は袋井店からそのまま持ってきておりました。
店内へ入ると、カウンターも椅子もバックヤードも、すべて袋井の時のまま。

メニューももちろん同じもの。
心地よい懐かしさに包まれながらも、新しいものに触れる時に味わえる期待感と高揚感。
それらが混在したような不思議な感覚に満たされたまま、一番奥の席にひとまずの居場所を見い出して腰をおろす。
店内には他のお客様も多く、少し慌しそうだったので「ウイスキー水割り」とオーダー。
「手が落ち着いたら本格的にオーダーさせて頂きますね。」という意図が明らかすぎな俺(笑)
それから数十分の間、俺はマスター井谷氏をただ眺めていた。
その間に交わした言葉なんて
「リニューアル、おめでとうございます。」
「お祝いの胡蝶蘭ありがとう。」
と
「第二章はぶ厚くなりそうですね。」
ぐらいか。
気がつくと、店内はカウンターもテーブルも満席。
すばらしい大繁盛ぶりに感心していると、カウンター席に独り座られていた70歳ぐらいの男性が、誰に話しかけるでもなく声をあげた。
「お。今日は7月2日か・・・」
歳相応にシャガれている声なれど、太くシッカリとしたトーンは賑やかな店内でもよく通る。
(ん?なんだ?なにを突然・・・?)
なんて俺が思っていると、
「今日はヘミングウェイの命日だな。」
・・・と。
(!?)
思わずハッとしてしまいました。
彼の文豪の酒にたいする愛着は深く、小説にも多くの酒が登場する。
俺が愛してやまないモヒートやダイキリ、ネバダなどのラムベースのものがほとんどなのも、その生涯の多くを過ごしたキューバならでは。
coo-kaiのメニューにも開業当初の4年まえからずっと掲載しつづけているこれらのカクテルも、ヘミングウェイにちなんだ想い入れが俺なりにあったりもしたからだ。
たまたまカウンターを共にしたその男性の一言が、たくさんの思い出を紡ぎとめてしまった。
こんな素敵なオジイさまがバーホッパーとして生息する街静岡。
なんて羨ましいところだ。
ヘミングウェイへの想いと、オジイさまへの憧れで一気に火がついてしまった俺は、さっそくヘミングウェイにちなんだドリンクをオーダーしはじめました(笑)
まずはモヒート。

軽くつぶしたミントとラム。少しの砂糖とお好みで炭酸を。
夏になると必ず飲むのが、このモヒートとシャルトリューズ、ミントジュレップ。
それだけに、数多くのBARでモヒートを飲んできたけれど、やはり通いつめたNo’Ageのモヒートは格別だ。
「美味しい」とか「ウマい」お店は他にもたくさんあるけれど、やはりそれに加えて趣向や味覚の”ツボ”を把握されているという点が大きい。
一言でいえば、「バランス」を俺向けにしてくれているのだ。
それも数ミリリットルという微妙な単位で。
量はわずかでも、そんなカクテルを口にすると、安心感と心地よさまでも舌先で確かに感じ取れる。
「あぁ。ホームだ。」と思えさえして、
グラスと俺の間で
「おかえり。最近どうよ?」
「あぁ、ただいま。俺?・・・まぁまぁかな。」
といった静かな会話さえはじまってしまう。
人間の舌は「甘味、辛味、酸味、苦味、しょっぱさ」の5つを感じとるセンサーがあると言われているけれど、それ以外のものまであるかのような錯覚さえ起こしてしまう。
例えるなら、お袋の作ったカレーには、カレー専門店の美味しさとは、まったく別のところで味覚に訴えてくるものがあるように・・・
その次もヘミングウェイにちなんだものを。
キューバのホテルバー「ボテギータ」(だったっけか?)で、いつも飲んでいたというフローズン・ダイキリ。
通称「パパ・ダイキリ」をオーダー。
ブレンダーにライムの皮も一緒に入れて、食感を演出しているあたりがニクい。
そして、ぺルノーのシャンパン割り。その名もヘミングウェイをオーダー。
そうこうしている内に、一人、また一人とお客様が席をたち、店内には二組だけに。
このあたりから、井谷さんとも色々な話ができるようになりました。
そして。
無限ともいえるカクテルのレシピの中でも、俺が愛してやまないショートカクテル、「ネバダ」をオーダー。

井谷さんのネバダは一体どれほど袋井で飲んできただろう?
今までにも少しずつ好みに近づけるために、微妙な改良を続けてきた一杯だけれど、今回も期待通り。
濃厚で華やかな味わいはそのままに、より洗練されたような・・・
もう、ここまで行くと感覚の話しかな?
うまく言葉にできないや。

・・・最後まで印象的だったのが、井谷さんの満ち満ちた表情。
No’Ageを知る人々よ。
氏の充実ぶりに、決断をすることの勇気と、それを乗り越えたものだけが味わえる甘美な世界って奴を、カウンター越しに垣間見れると思うよ。
・・・「ついに」と言ってもOPENは6月下旬。
21日のレセプションにもお招き頂きながら、さすがにcoo-kaiをほっぽりだして駆けつける度胸はなく断念。
なんだかんだで2週間もたってしまった昨日のcoo-kai定休日
にお邪魔してきました。
昨日の出発はのんびりと午後3時。
はやる気持ちを抑えつつも高速道路を一路東へ。
途中、焼津さかなセンターへ立ち寄って腹ごしらえ。
海鮮丼も気になったけれど、ここはやっぱりスーシー!

ウニ・いくら・穴子は俺的にメッシ・ジーニョ・エトー並の3トップ。
間に割って入ろうとしている赤貝はさしずめアンリ?
・・・さておき。
静岡市街中をブラブラして浴衣なんて選んでいたら日もすぐに暮れ、さぁ向かうは新生No’Age。
招待状に載っていた地図をたよりにたどり着くと、見覚えのあるエントランス。
ハイド&アウトの代名詞。
外界と店内とを隔てていた、あの重厚な木製の扉は袋井店からそのまま持ってきておりました。
店内へ入ると、カウンターも椅子もバックヤードも、すべて袋井の時のまま。

メニューももちろん同じもの。
心地よい懐かしさに包まれながらも、新しいものに触れる時に味わえる期待感と高揚感。
それらが混在したような不思議な感覚に満たされたまま、一番奥の席にひとまずの居場所を見い出して腰をおろす。
店内には他のお客様も多く、少し慌しそうだったので「ウイスキー水割り」とオーダー。
「手が落ち着いたら本格的にオーダーさせて頂きますね。」という意図が明らかすぎな俺(笑)
それから数十分の間、俺はマスター井谷氏をただ眺めていた。
その間に交わした言葉なんて
「リニューアル、おめでとうございます。」
「お祝いの胡蝶蘭ありがとう。」
と
「第二章はぶ厚くなりそうですね。」
ぐらいか。
気がつくと、店内はカウンターもテーブルも満席。
すばらしい大繁盛ぶりに感心していると、カウンター席に独り座られていた70歳ぐらいの男性が、誰に話しかけるでもなく声をあげた。
「お。今日は7月2日か・・・」
歳相応にシャガれている声なれど、太くシッカリとしたトーンは賑やかな店内でもよく通る。
(ん?なんだ?なにを突然・・・?)
なんて俺が思っていると、
「今日はヘミングウェイの命日だな。」
・・・と。
(!?)
思わずハッとしてしまいました。
彼の文豪の酒にたいする愛着は深く、小説にも多くの酒が登場する。
俺が愛してやまないモヒートやダイキリ、ネバダなどのラムベースのものがほとんどなのも、その生涯の多くを過ごしたキューバならでは。
coo-kaiのメニューにも開業当初の4年まえからずっと掲載しつづけているこれらのカクテルも、ヘミングウェイにちなんだ想い入れが俺なりにあったりもしたからだ。
たまたまカウンターを共にしたその男性の一言が、たくさんの思い出を紡ぎとめてしまった。
こんな素敵なオジイさまがバーホッパーとして生息する街静岡。
なんて羨ましいところだ。
ヘミングウェイへの想いと、オジイさまへの憧れで一気に火がついてしまった俺は、さっそくヘミングウェイにちなんだドリンクをオーダーしはじめました(笑)
まずはモヒート。

軽くつぶしたミントとラム。少しの砂糖とお好みで炭酸を。
夏になると必ず飲むのが、このモヒートとシャルトリューズ、ミントジュレップ。
それだけに、数多くのBARでモヒートを飲んできたけれど、やはり通いつめたNo’Ageのモヒートは格別だ。
「美味しい」とか「ウマい」お店は他にもたくさんあるけれど、やはりそれに加えて趣向や味覚の”ツボ”を把握されているという点が大きい。
一言でいえば、「バランス」を俺向けにしてくれているのだ。
それも数ミリリットルという微妙な単位で。
量はわずかでも、そんなカクテルを口にすると、安心感と心地よさまでも舌先で確かに感じ取れる。
「あぁ。ホームだ。」と思えさえして、
グラスと俺の間で
「おかえり。最近どうよ?」
「あぁ、ただいま。俺?・・・まぁまぁかな。」
といった静かな会話さえはじまってしまう。
人間の舌は「甘味、辛味、酸味、苦味、しょっぱさ」の5つを感じとるセンサーがあると言われているけれど、それ以外のものまであるかのような錯覚さえ起こしてしまう。
例えるなら、お袋の作ったカレーには、カレー専門店の美味しさとは、まったく別のところで味覚に訴えてくるものがあるように・・・
その次もヘミングウェイにちなんだものを。
キューバのホテルバー「ボテギータ」(だったっけか?)で、いつも飲んでいたというフローズン・ダイキリ。
通称「パパ・ダイキリ」をオーダー。
ブレンダーにライムの皮も一緒に入れて、食感を演出しているあたりがニクい。
そして、ぺルノーのシャンパン割り。その名もヘミングウェイをオーダー。
そうこうしている内に、一人、また一人とお客様が席をたち、店内には二組だけに。
このあたりから、井谷さんとも色々な話ができるようになりました。
そして。
無限ともいえるカクテルのレシピの中でも、俺が愛してやまないショートカクテル、「ネバダ」をオーダー。

井谷さんのネバダは一体どれほど袋井で飲んできただろう?
今までにも少しずつ好みに近づけるために、微妙な改良を続けてきた一杯だけれど、今回も期待通り。
濃厚で華やかな味わいはそのままに、より洗練されたような・・・
もう、ここまで行くと感覚の話しかな?
うまく言葉にできないや。

・・・最後まで印象的だったのが、井谷さんの満ち満ちた表情。
No’Ageを知る人々よ。
氏の充実ぶりに、決断をすることの勇気と、それを乗り越えたものだけが味わえる甘美な世界って奴を、カウンター越しに垣間見れると思うよ。
Posted by oki@coo-kai at 03:13│Comments(2)
この記事へのコメント
こんばんは★
今日はお店に突然おじゃましてしまってスミマセンでした!!
とってもお忙しい時に行ってしまって、オマケに「お忙しい時にスミマセン」
の一言も言えず、車の中で後悔&反省でした・・・(pд;)
やっぱり7日じゃないとお友達がお仕事の都合で無理そうなので、
BDパーティはまたにします。
今度は、お食事やお酒を楽しむために寄らせていただきますね♪
お忙しい中ご親切にいろいろと教えていただきましてありがとうございました。
BAR No’Ageサン静岡でオープンされたんですね!!
メニューも懐かしい♥
お店の感じも懐かしい♥
一度ワインのテイスティングをさせて頂いたんですが、ドイツの白ワインがおいしいと
友達と一緒に大盛り上がりでした(*^^*)
今日はお店に突然おじゃましてしまってスミマセンでした!!
とってもお忙しい時に行ってしまって、オマケに「お忙しい時にスミマセン」
の一言も言えず、車の中で後悔&反省でした・・・(pд;)
やっぱり7日じゃないとお友達がお仕事の都合で無理そうなので、
BDパーティはまたにします。
今度は、お食事やお酒を楽しむために寄らせていただきますね♪
お忙しい中ご親切にいろいろと教えていただきましてありがとうございました。
BAR No’Ageサン静岡でオープンされたんですね!!
メニューも懐かしい♥
お店の感じも懐かしい♥
一度ワインのテイスティングをさせて頂いたんですが、ドイツの白ワインがおいしいと
友達と一緒に大盛り上がりでした(*^^*)
Posted by 苺 at 2007年07月04日 23:35
>>苺さん
>>今日はお店に突然おじゃましてしまってスミマセンでした!!
>>とってもお忙しい時に行ってしまって、オマケに「お忙しい時にスミマセン」の一言も言えず、車の中で後悔&反省でした・・・(pд;)
いえいえいえっ!
こちらこそ、ちょうど貸切の最中で慌しくしてしまっていて・・・
自分も後悔&反省でした。
BP、ごめんなさいね。せっかくのお申し出だったのに。
前回のブログで日付を指定してくださったときに、ちゃんと「貸切の日なんです・・・」とご連絡すべきでした。
ぜひまたお越しくださいね!
>>今日はお店に突然おじゃましてしまってスミマセンでした!!
>>とってもお忙しい時に行ってしまって、オマケに「お忙しい時にスミマセン」の一言も言えず、車の中で後悔&反省でした・・・(pд;)
いえいえいえっ!
こちらこそ、ちょうど貸切の最中で慌しくしてしまっていて・・・
自分も後悔&反省でした。
BP、ごめんなさいね。せっかくのお申し出だったのに。
前回のブログで日付を指定してくださったときに、ちゃんと「貸切の日なんです・・・」とご連絡すべきでした。
ぜひまたお越しくださいね!
Posted by oki at 2007年07月06日 14:17
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